ソクラテスと「魂の配慮」わかりやすく解説!魂を磨くとは?




今からおよそ2400年前、古代ギリシアに生きた哲学者・ソクラテスの名前は今でも多くの人に親しまれています。

西洋哲学の源流を作った哲学者の祖と言われるソクラテスですが、彼の思想の中身はというと案外知られていないのではないでしょうか。

彼の哲学の中の一つ「魂の配慮」ということについて解説したいと思います。

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魂の配慮とは?

「魂の配慮」とは魂をより正しく、良いものにするために心の在り方を整える、悪い心に引きずられないようにすることが大切であるということです。

このことを理解するためには、彼の哲学が人間について考察するときに、肉体と魂という二つの視点から考えるものであったということを理解しなければなりません。

ソクラテスは人間を肉体と魂という二つの側面から考察しました。

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そして肉体は人間の死とともにやがては滅んでしまうものだけれども、魂は人間の死後も残るものであるということを考えの基本にしています。

人間が死後も持っていけるものは魂だけであるということです。人間が生きている間は肉体と魂がお互いに助け合っているわけです。その関係を機械とそれを操作する人にたとえてみましょう。肉体が機械で魂がそれを操作する人です。どれほど性能がよく優れた機械であったとしても、それを操作する人間が操作に不慣れであったり、あるいはとんでもない不心得者でせっかくの機械を不当な用い方をしたら、その機械はただただ迷惑なものになってしまいます。よく引き合いに出されるのが原子力です。

原子力自体には優れた点もあるし、使い方によっては人間に幸福をもたらす可能性もあります。しかしこれを用いる側の人間が悪い奴で、例えば原子爆弾のように、これを人を傷つけたり殺害するために使ったら、とんでもないことになってしまうわけです。つまり機械を生かすも殺すも、その操作をする人にかかっているということです。このことが肉体と魂にも言えます。

いかに優れた肉体であっても、その中にあって、その肉体をコントロールする魂が不純であれば、意味をなさない。それどころか害悪となるということなのです。しかもその肉体は人間の死後は滅び、残るのは魂だけです。魂が不純で汚れていれば、生きている間も死後も、この魂のためにひどい目にあってしまうのです。そこでソクラテスは魂をこそ純良なものにすべきであると考え、そのことこそが人間が生きる最大の目的であると考えたのです。

この魂を純良にすべく心を整えることが「魂の配慮」と呼ばれるものなのです。

ソクラテスがこのような思想に至った背景には彼が自らの哲学を深めるために、当時のギリシアで賢者とうたわれる人に次々と会っていったという経験があると言います。たしかに彼らはそれぞれの分野では一流と言える人かもしれませんでした。政治家は政治について熟知し、詩人は優れた詩を吟じ、技術者は専門とする技術を知り抜いている。しかしそのうちの誰もが、より根本的なこと、政治や詩や技術の背景にあるもっと大事なことにまで考えがいたっていないとソクラテスは考えたのです。

政治も詩も技術も、結局のところ人間の外的活動、外見、つまりは肉体に過ぎないのです。その肉体ばかりに目を奪われ、その根底にある魂にことを誰も考えていないとソクラテスは気づいたのでした。私たちの身近な例で考えてみましょう。

たとえば受験生であれば少しでも良い点を取り良い大学に行こうと一生懸命に勉強します。

社会に出れば少しでも出世できるように、より多くお金を儲けることができるようにと一生懸命に働くでしょう。ただこのようなことは知識、地位、富を求めているだけで、言ってみれば人間の外見、つまり肉体を鍛えているに過ぎないのです。そうではなくて、その背景にある心の持ちようを鍛えなければならないのです。

より「正しい」もの、「美しい」もの、「善い」ものを求めることこそが心を整えることであり、それが魂を高めていくことにつながるということです。人間は死後魂しか持っていくことはできない。だからこそその魂を磨くことが重要なのだ。これがソクラテスの言う「魂の配慮」なのです。

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